大学卒業から3年間はプロ一本で活動しました。
1日のスケジュールとしては、午前9:00〜12:00で練習が全て終わります。
午後からやることは特にない生活でした。
昼寝をし、夕方頃起きて、映画やドラマを観る生活を1か月ほど続けていました。
ある時ふと、「この生活を続けて自分は満足か?」と考えるようになりました。
それからは午後が勉強タイムになりました。
まずは自分が1番興味があった地政学を学びました。
地政学を学んでいると、現代史にも興味が出ました。
高度経済成長期を調べていると、実業団スポーツについての記事が数多く出てきます。アイスホッケーは西武鉄道のインパクトが大きかったため、事例としてよく掲載されています。
そこで実業団スポーツの限界を知り、プロスポーツについて学びました。
アスリートのキャリア問題に関しての記述はとても多いです。
このあたりから、将来はデュアルキャリアで生きていこうと考えが固まり始めます。
この辺りから、キャリア構築の面白さや順序を知ります。
プロ選手であることはユニークな経歴です。29歳までであれば、既卒でも新卒として採用の門戸を開いている企業が多いことも知ります。
29歳までプロ一本で大丈夫か!と思いましたが、30代以降の転職は「マネジメント経験の有無」が重要であることを知ります。
であれば26-28歳までには働き始めないと間に合わない...。
やはりファーストキャリアは早ければ早い方が良い。そんな考えを常に持っていました。
私がなぜここまでキャリアにこだわるか言うと、選択肢の多い人生が、自分にとって幸せな人生であることを理解しているからです。
仕事内容にもこだわりました。
新卒で働いている同期とは3年の差がついています。これを埋めるためには、「中小企業」「成果主義」が必須条件でした。
裁量権を持って仕事を進めることができ、成果が可視化できる会社を選ぶこと。
そしてデュアルキャリアが可能であること。
これらを条件にエージェントに求人を出してもらい、内定をいただきました。
相応の年齢でキャリアのスタート地点に立てたため、後は努力して駒を進めていくだけです。
プロ一本の方が、日々の生活は時間に余裕があったかもしれません。ただ、私の場合は多忙な今の方が充実しています。選択肢の広がりを実感出来ているからです。
結びに。アスリート全員がデュアルキャリアをやるべきだとは全く思いません。
デュアルキャリアという選択肢が増えた時代だからこそ、デュアルキャリアを選ばないという選択もまた正解です。
個々人の価値観が尊重される時代に生きていること、これこそが私たちの特権です。自分らしく生きましょう。